散骨(海洋葬)が行われる海域
海洋散骨をする場合、海に遺骨を撒くことになりますが、どのような海域に散骨するのか気になる方もいるでしょう。
この記事では、日本において散骨に利用されている海域についてご紹介します。散骨に適した時期についてもお伝えしますので、海洋散骨に興味がある方はご覧ください。
散骨が行われる海域の特徴
海洋散骨に利用される海域の特徴について説明します。
散骨は誰もが自由に場所を選んで行うことができますので、ここでは散骨業者が海洋散骨に利用する海域の傾向をお伝えします。
対象の海域は全国に渡る
前提として、全国中の海域に対応してくれる散骨業者が多いです。特定の地域に行かなければ散骨業者を頼れないということはなく、依頼者がどこに住んでいても利用しやすいシステムになっています。
業者によっては1つの県で何ヶ所も散骨場所を用意してくれている場合もあるため、散骨場所選びに困る可能性は低いでしょう。散骨業者が設定したポイントで複数人分の散骨を行う流れとなっていますので、細かく散骨場所を指定することはできません。
散骨場所へのこだわりがあり、どうしても特定のポイントで散骨がしたいという場合は、散骨業者に別途相談する必要が生じるでしょう。
景観の良い場所が多い
散骨業者の中には、見晴らしの良い場所で散骨することをアピールポイントにしている場合があります。
このような散骨業者に依頼することで、観光地のような美しい景観に囲まれながら散骨を行うことができるでしょう。故人を美しい環境で弔いたいと考える人にとっては、嬉しいサービス内容です。
多くの人が集まりやすい観光地の中心部で散骨をしてしまうと、トラブルになってしまう可能性があるため、通常は観光地より少し外れた、他の人が来ない場所が選ばれます。
沖に出てから散骨する場合が多い
沿岸部で散骨を行うと人目についてしまうため、船を利用して沖に出てから散骨することがセオリーとされています。ほとんどの散骨業者では、船で沖に出てから散骨を行うシステムになっています。
個人的に散骨を行うのであれば、沿岸部で散骨しても特に問題はありません。散骨業者の立場上、近隣住民とトラブルになってしまうとビジネスに支障をきたしてしまう可能性があることから、慎重を期して沖に出るという手順を採用しています。
お坊さんを呼ぶなどして大人数での散骨を行う必要があるということも、散骨業者が沖に出ることを推進する理由であると言えるでしょう。
海洋散骨に利用される代表的な海域
海洋散骨に利用されることの多い海域を一部ご紹介します。利便性や景観の美しさから好まれる傾向がある海域です。
東京湾
東京湾を利用することによって、都内で暮らす人でも簡単に海洋散骨をすることができます。
仕事の都合上、中々遠出ができないという方は、東京湾で海洋散骨をしてくれる散骨業者を探すと良いでしょう。
駿河湾
世界文化遺産にも登録されている富士山の南側にある海域です。
富士山を一望できるため、贅沢な景観に囲まれながら散骨することができるでしょう。
故人が富士山に対して思い入れがある場合は、駿河湾への散骨が適しています。
沖縄本島
沖縄の透き通った海とサンゴ礁は非常に美しいため、沖縄の海で散骨することを望む人は多いです。
沖縄の海で泳いだ際に、ずっとここで暮らしたいと感じた経験がある方も多いでしょう。美しい沖縄の海の中での散骨は、見送る側にとっても貴重な想い出となります。
散骨に適した時期
海洋散骨の場合は散骨に適した時期があるため、時期を選んで散骨業者に依頼することをおすすめします。
船で海に出る場合は天候や気温に左右される面が大きいため、できる限り安定した環境で散骨ができる時期を選びましょう。
最も適しているのは秋
海洋散骨をする時期として、最も適しているのは秋です。天候が安定しており海水も温かいため、安心して船に乗ることができるでしょう。
散骨のタイミングにこだわりが無い場合は、9月の終わり頃に散骨業者に依頼すると丁度良いでしょう。
夏と冬は避けた方が良い
夏と冬は海洋散骨に適していないため、できる限り避けましょう。夏場は突然天候が荒れることがあり、出航中止となってしまうことがあります。
照りつける日差しによって、日射病や熱中症になってしまう可能性もあるでしょう。冬場は天候が荒れることは少ないものの、厳しい寒さに苦しむことになります。
吹き込む風によって気温以上の肌寒さを感じてしまうため、比較的温かい日を選んでも船上では冷え込みにより体調を崩してしまう可能性があります。
沖縄の海であれば冬でも温かいため、冬に散骨をしたいという方は沖縄の海を選ぶと良いでしょう。
まとめ
主な散骨海域についてご紹介しました。
海洋散骨をする場合は海上の危険が伴うため、海洋散骨に詳しい散骨業者を利用しましょう。
海上の移動に慣れていない方は、万全の準備を整えて散骨当日に臨むようにしてください。