散骨の歴史

2019.02.28

 

特定のお墓を作らずに遺骨を撒く散骨ですが、散骨の文化がどのように発展してきたかが気になるという方もいるでしょう。
 

この記事では、日本や海外における散骨の歴史についてご紹介しますので、ご興味がある方はチェックしてみてください。

 

散骨の始まり

散骨のルーツは、仏教が生まれたインドに存在すると言われています。インドのガンジス川流域で散骨が行われるようになり、アジアに散骨の文化が伝わったのち、ヨーロッパやアメリカでも広まることとなりました。
 
火葬が当たり前になっている日本では想像しづらいですが、アメリカなどの外国では土葬が一般的な地域もあり、非常に高いコストがかかることに悩まされる人もいます。
 
土葬が難しい人にとっては散骨はコストを軽減させるために有効な選択肢であるため、海外では長らく散骨が親しまれている地域もあります。
 
日本においては、平安時代の天皇である淳和天皇が自分の遺骨を散骨するよう指示したことや、当時に作られた万葉集などの作品で散骨について詠まれていたことが有名ですが、平安時代以前の奈良時代から既に散骨は盛んに行われていたことが判明しています。
 
古代においては、権力者の遺骨はお墓に埋葬する習わしであったため、散骨は民衆にとって馴染み深いものであったと考えられています。日本においては、コスト軽減という側面もありましたが、散骨によって自然に還りたいという宗教上の理由も強かったようです。

 

日本で散骨がマイナーになった理由

昔の日本で盛んに行われていた散骨ですが、現在において散骨が馴染み深いものであるとは言い難いでしょう。散骨をする人が減少するきっかけになったのが、江戸時代に作られた檀家制度です。
 
これはある一族が特定の寺の檀家になることによって、一族の葬式から埋葬に至るまでを同じ寺が独占的に行う制度であり、檀家制度においては一族共通のお墓を作って埋葬する必要がありました。
 
檀家制度が広まることでお墓を作ることが一般的となったため、散骨をする人がほとんどいなくなったという背景があります。
 
さらに、昭和の時代に入ってから墓埋法が整備され、遺骨をお墓以外の場所に埋葬することを禁止する旨の条文が記載されたため、散骨をする人がさらに減少することになりました。

 

再び散骨が流行り始める

最近になって再び散骨が流行りつつありますが、そのきっかけになったのが「葬送の自由をすすめる会」という団体です。1991年に発足した団体で、散骨は埋葬には当たらないため、お墓以外に埋葬してはならないという墓埋法の規制が適用されないことを見出しました。
 
団体が法務省に確認したところ、散骨に関する法律は制定していないため、散骨をしても違法にならないという見解を示しました。法務省の見解で問題が無いということが分かったことを皮切りに、急速に散骨が盛り上がり始めたという経緯があります。
 
また、散骨が登場する「あなたへ」という映画が人気を集めたことや、著名人が散骨したというエピソードが広まるなどして、庶民の間で散骨に対する人気が高まったことも、散骨の文化が盛り上がり始める一助となりました。
 
しかし、散骨を想定した法律が作られていないということが分かっただけであり、国が公式に散骨を認めたというわけではないことは認識しておく必要があるでしょう。
 
現在、散骨の是非は各自治体の判断に任されていますが、今後は改めて国の法律によって散骨に関する規制が設けられる可能性もあります。現状では散骨はグレーゾーンな扱いとなっているため、明確に散骨に関する規制を設けてほしいという声が多く上がっている状況です。

 

散骨は今後どうなるのか

散骨は手間がかからず安価で済ませることができる点から、今後はさらに発展していくものと考えられます。結婚式を上げる夫婦が減少傾向にあることからも分かる通り、最近の人は催し事にコストをかけることを嫌うようになっているため、檀家制度よりも散骨の文化が持て囃される流れになるでしょう。
 
散骨は、故人が愛した場所に遺骨を撒くことができるため、海洋散骨や宇宙散骨など、既存の埋葬方法ではできない弔い方ができる点が最大の魅力です。
 
時代の変化にも柔軟に対応することができる弔い方であるため、今後も様々な散骨方法が生み出されていくでしょう。現在では散骨に関する法律が整備されていないため、手探りで散骨方法を模索する中で、散骨業者が近隣住民とトラブルになってしまうこともあります。
 
散骨がさらに発展することによって法による整備が強化され、明確な基準が設けられることになれば、散骨業者と近隣住民のトラブルも減り、誰もが当たり前のように散骨をする文化が訪れることになるでしょう。

 

まとめ

散骨の歴史についてご紹介しました。
 
散骨は昔から行われていた文化であり、現代になって過去の文化が蘇りつつあるということが分かりました。
 
散骨は元々庶民にとって馴染のある弔い方法であったため、今後は誰もが散骨を選択肢として考えることができるような環境が整うと予想されます。
 
死んだ後お墓の中に埋葬されることに抵抗のある方は、散骨という自然葬を選択するのも良いかも知れません。
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